下肢の血流にも気配りを

60歳代ころから出てくる疾患に下肢の血管の動脈硬化があります。

下肢の血流が低下すると歩行時にしびれや痛みが出てきて、放置すると安静時の痛みや最悪は下肢の切断にいたることもあります。

   

高齢になると整形疾患でも下肢の痛みやしびれが出てくるので、動脈硬化疾患の合併が見逃されている場合が少なくありません。

下肢の血流低下がある患者さんは、症状の有無にかかわらず脳梗塞や心筋梗塞などの疾患にかかりやすく、診断されてからの5年生存率は60%前後と大腸がんの生存率に匹敵するともいわれています。

   

下肢の血流は手足に血圧計を巻いて血圧差を測定する「PWV」という検査が当院でも外来で簡便にできます。(血管年齢も同時に測定できます)

歩いて足の調子が悪い人は年に1回は検査を受けましょう。

   

治療には運動療法、薬物療法に加えて、より重症の人にはカテーテルによる血管形成術や血管外科によるバイパス手術などがあります。

 

そういった方には専門の医療機関に紹介しています。