夏の汗と塩分

夏の日常生活における水分と塩分の摂取について:熱中症予防と高血圧管理の観点から

https://www.jpnsh.jp/data/salt_cnts003.pdf

1. 水分は夏には多く摂ることが望まれます。

  夏は皮膚よりの蒸発増加により水分が不足しやすくなり,高温環境下や運動などで発

    汗が多い場合には水分の喪失も多く,熱中症の危険性が 高まります。

    血圧が正常な人も高血圧の人も,水分は十分に摂ることが望まれます。

 

2. 塩分は高血圧の人は夏でも制限することが望まれます。

  夏は発汗により塩分(ナトリウム)やカリウムなどのミネラルもいくらか失われます

    が,日本人の食塩摂取量は平均1日10グラム以上と多 く,必要量(1日1グラムほど)を

    はるかに超えています。

    高血圧の人は,原則としては夏でも塩分は制限すべきで,食塩摂取は1日6グラム未満

    が望まれます。

 

3. 発汗が多い場合には,水分とともに少量の塩分とミネラルを補給することが望まれま

    す。

  高温環境下や運動などで発汗が多い場合には,水分だけを補給すると血液のナトリウ

    ムやカリウムが低くなることがあります。

    その場合は, 水分とともにスポーツドリンクなどで塩分やミネラルを補給すること

    が勧められます。

    ただし,高血圧の人は,塩分の補給は控えめにすることが望まれます。

    通常の食事を摂っている方は,意識的に食塩摂取を増やす必要はありません。

    

 

* 高血圧の人は極めて多く,成人の3人に1人,高齢者の3人に2人は高血圧で,日常生活で

  の塩分制限が勧められます。