長時間旅行の疲れを軽減

長時間旅行の疲れを軽減 「貧乏ゆすり」が意外に有効 

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO21035870S7A910C1000000?channel=DF140920160927

 

・科学的に見て大きな要因といえるのは、移動中の「姿勢」と「環境」だ。なかでも、移動による疲れの原因の6~7割は、姿勢に起因している。「ただ座っているだけなのに、疲れてしまう」のは、実はその「ただ座っているだけ」の姿勢が、疲れを招いているのだ。

 

・疲労は、脳内にある自律神経の中枢に負担がかかることで生じる。この自律神経に負担がかかると、自律神経を構成している神経細胞が酸素を大量に消費する。その際に、活性酸素が発生して細胞をさびさせることで、自律神経がうまく機能しなくなり疲労につながる。

 

・細胞がさびつくと、酸化ストレスによる老廃物が生じ、この老廃物が誘因となって、疲労因子の「FF(ファティーグ・ファクター)」が作られる。FFが体内に増えることで、脳の眼窩前頭野と呼ばれる部分が疲労感を自覚して、それ以上活動しないよう防御的に疲労感を高める。

 

・ 座ったままでかかとを上げて、足を小刻みに上下に動かす、いわゆる「貧乏ゆすり」を意識的にするのが有効だ。英国の調査では、デスクワークなどで1日7時間以上座っている人は、5時間以下の人に比べて、死亡リスクが高まることが分かっている。

 

 

・歩くときには、足首の関節を引き上げる脛(すね)の筋肉や、心臓から送られてきた血液を戻すポンプの役割を果たしているふくらはぎの筋肉が、弛緩と収縮を繰り返している。貧乏ゆすりをすることで、この歩くときと同じような動作をすることになる。