頸動脈エコーとは・・・

頸動脈エコーは、簡便で視覚的に動脈硬化の診断が出来る検査です。

・全身の動脈硬化の程度を表す指標を評価できます。また、脳血管疾患に対する評価も用いられます。

・動脈硬化を起こすと血管壁が厚くなったり硬くなったりします。その様子が画像で簡単に確認できます。

被曝も痛みもありませんので、年月を追って動脈硬化の進み具合を知る事が簡単に出来、食生活の改善や運動療法、投薬などによる予防が可能です。


検査の仕方・・・

・この検査では仰向けに寝た状態で枕を外し、首の部分に、ゼリーを塗りプローブをあてて、検査をしていきます。

・左右合わせて数分程度で終了する簡単な検査です。痛みもありませんし、リラックスして受けていただけます。


観察項目

 ①動脈硬化の有無

 ②つまり具合の観察

 ③プラークの観察


①動脈硬化の有無

・血管壁を観察して、動脈硬化の有無を調べます。

・血管壁は下図のように3層あります。

・第1層と第2層を内中膜複合体(IMC)と呼び、その厚さを計ります。

・IMCの厚さは通常1mm未満です。1mmを超える(1.1mm以上)と動脈硬化が

 示唆されます。

・IMCは加齢と共に肥厚します。

 高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満などはIMC肥厚を加速させる危険因子です。



②つまり具合の観察

・頸動脈の血管腔を観察します。

 総頸動脈の血管径は通常5~9mmです。

・動脈硬化があると、血管がつまったり、狭小化したりします。

 エコーで観察し、治療方針などを検討します。



③プラークの観察

・1mmを超える限局性の壁隆起をプラークと呼び、プラークの破綻が脳梗塞などを引き起こす可能性があります。

・エコーではプラークの大きさ、形状、表面、内部の状態(硬さ)などを観察し、治

 療方針などを検討します。


こういった頚動脈の観察以外に、甲状腺の病気の有無も観察することが出来ます。

頚動脈エコー検査とは

http://www.domyaku.net/arteriosc_echo.html

 

頸動脈超音波検査(エコー)

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/brain/pamph72.html#anchor-3-b

 

頚部頚動脈狭窄のスクリーニングとその治療について 

 

http://www.showa-u.ac.jp/SUH/department/list/neurosug/explanation1/

<自験例>

80代女性

右頚動脈・球部~内頚動脈移行部に21mm(2.1cm)の大きなプラーク