ヘルパンギーナ

夏かぜのメインとなる一つの病気です。

主にコクサッキーA群と呼ばれるウイルスがひき起こす感染症です。かかっている人との接触、つばや便の飛沫などから感染します。

高熱、のどの発疹と痛みが特徴です。乳幼児に多い病気で、春から夏にかけて流行します。

 

症状

潜伏期間は2~6日です。

38~40度の高熱とともに、のどの粘膜が赤くなり、口蓋垂(こうがいすい:のどの奥にたれ下がっている部分)の周りや手前などに小さい水ぶくれができ、破れて口内炎のような潰瘍をつくります。

痛みが強いため食欲が落ち、ときには脱水症状を起こすことがあります。

発熱は数日程度でおさまり、そのあと口にできた発疹も消え、10日ほどで回復します。

治ったあとも2~4週間は便にウイルスが検出されることがあるので、ほかへの感染を起こさないように清潔に保つことが必要です。

けいれんや嘔吐をともなうことがあり、ごくまれですがウイルス性髄膜炎、心筋炎が起きることもあります。

 

治療・予防

解熱薬を用いるなどで症状をやわらげる対症療法になります。

自然に治る病気です。

安静を保ち脱水症にならないよう食べ物を軟らかくしたり、水分補給に気をつけていれば大事に至りません。

ただ、高熱、頭痛、不機嫌、嘔吐、吐き気が強いときは、ウイルス性髄膜炎の疑いがあります。すみやかに小児科を受診するようにしてください。

予防としては、手洗い、うがいをこまめにし、かかっている人との密接な接触を避けるようにします。

登園・登校の再開については医師の指示に従うようにしてください。

 

参考・引用

 

http://medical.itp.ne.jp/shoujou-chekku/kodomo/herpangina/

(監修 岡田 郷先生)