日本人男性で一番多いがんは前立腺がん、女性では乳がんで、男女それぞれ9人に1人が罹患する。
男女合わせて一番多いのが大腸がんで、肥満や運動不足などで増える欧米型のがんの代表だ。
大腸がん検診で行う「便潜血検査」は、国が推奨するがん検診のなかでも一番簡単な検査で、便を採って血液が混じっていないかを確認する痛くもかゆくもない。
大腸がんの一次検診を1,000人が受けたとすると、934人は陰性、66人が要精密検査(大腸内視鏡)となる。
66人のうち精密検査で最終的に大腸がんと診断されるのは2人に過ぎないから、要精密検査といわれてもあまり心配する必要はない。
むしろ早期発見のチャンスととらえるべきだ。
がん検診で見つかるがんの多くは早期で、例えばステージ1の大腸がんの5年生存率は95%に上る。
痔のありなしで便潜血検査の陽性率はほぼ変わらないというデータがある。
痔だけが原因で陽性になる確率は2%程度とされる。
かつて、日本人のがんの代表は胃がんだった。。
胃がんに代わって今、日本で患者数が最も多いのが大腸がんだ。
大腸がんで一年間に亡くなる人の数は、日本が人口3億3千万人近い米国より多くなっている。
のがんは早期に見つかればほとんど治る病気だ。
もっとも早期のステージ1では5年生存率が95%を超える。
早期発見のカギは毎年2回の便潜血検査だ。
しかし、簡単で痛くもかゆくもないこの検査の受診率は4割程度にとどまる。
大腸がん検診を受けることで、大腸がんによって死亡する確率を約60~80%減らせるという調査結果が報告されている。