マクロクレアチンキナーゼ血症(マクロ CPK 血症) では免疫グロブリンとクレアチンキナーゼが結合し、検査上高値となる。
ほとんどは疾患を意味するもので はないが、時に悪性腫瘍や膠原病によるマクロ CPK 血症もあり注意を要する。
原因不明の高CK血症にはどのように対処すればよいか?
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=5197
原因不明の高CK血症の原因のひとつに甲状腺機能低下症がある。
この場合、甲状腺機能低下症に伴いCKのクリアランスが減少した状態ということになる。
よくみられるものは、運動習慣やこむら返りなどによるもの。
稀なものとしては、免疫グロブリンと結合したマクロCKなどがある。
この場合にはCK値は常に高値だが、継続的に上昇し続けることはない。
また、臨床経過から積極的に疑うものではないが、腺癌などで上昇する場合もある。
これらの場合にはCKアイソザイムを測定することで鑑別できる。
マクロCKではアノマリーがみられ、腺癌ではCK-BBが高値となる。
否定が難しい疾患としては、軽症の多発性筋炎・皮膚筋炎・筋ジストロフィーなどが挙げられる。
これらの疾患は,症状がまったくない場合には経過観察をするが、筋力低下や家族歴などに注意する。