腹膜播種

胃や腸などの臓器とお腹の壁の内側を覆っている薄い膜を腹膜といい、癌の腹膜への転移を腹膜播種という。
腹膜播種は胃癌においてリンパ節転移や肝転移と並んで最も頻度が高い転移の一つ。
特にスキルス胃癌では見付かった時点で腹膜播種があることも少なくない。
腹膜播種が見つかった場合は、基本的には胃の切除は行われず、抗癌剤による治療(化学療法)が中心となる。
国内の臨床試験では、生存期間中央値*は12~14か月と報告されている。
その他に、腹腔ポートを利用して抗癌剤を直接腹腔内に注入する腹腔内化学療法、温めた抗癌剤を腹腔内に注入する腹腔内温熱化学療法などの方法がある。
(いずれも新しい治療法)