過換気症候群

何らかの原因、たとえばパニック障害や極度の不安、緊張などで息を何回も激しく吸ったり吐いたりする状態(過呼吸状態)になると、呼吸ができない不安感と息苦しさ(呼吸困難)を感じます。

治療は、比較的軽い場合には、まずはゆっくり話しかけて安心させることが重要です。

ゆっくりとした大きな呼吸を促し、可能であれば呼気(吐く息)を5秒以上かけて行うように指示します。

意識的に呼吸を遅くするあるいは呼吸を止めることで症状は徐々に改善します。

これは家族など周囲にいる人でも本人に指導できる方法です。

通常は30分~60分程度で自然に軽快するので心配無用です。

ただし、引き金となる原因が何かないかを追求する心がけを忘れてはなりません。

以前は紙袋を口に当てて一旦吐いた息を再度吸わせることで、血液中の炭酸ガス濃度を上昇させる方法(ペーパーバック法)がありました。

しかし、この方法では血液中の酸素濃度が低くなりすぎたり、炭酸ガス濃度が過度に上昇したりする可能性がありますので現在では推奨されていません。

(日本呼吸器学会のサイトです。わかりやすく説明されています)